上浦
アコウの木クスノキを覆うアコウの木

かみうら天海展望台(瀬会公園内)のすぐ近くに、クスノキの幹を覆うようにたくましく育っているアコウの木があります。
このクスノキは幹回りの直径が 1m、高さ十数メートルを超える大木。アコウの木は高さ 5mほどの位置から幹が上に、根が下に長く伸びています。
アコウの木は岩や露頭などに多数の気根を貼りつかせて成長します。ときには樹上で発芽・着生し、成長するにつれて親木を気根で覆いつくし、枯らしてしまうこともあり、「しめ殺しの木=絞殺木」と呼ばれます。
【アコウの木】
クワ科の半常緑樹。高木。樹高はおよそ10m~20mになり、きめ細かな樹皮を持つ。幹は分岐が多く、枝や幹から多数の気根を垂れ、岩や露頭に張り付いて成長する。国内では紀伊半島および四国南部、九州などの気候の温暖な地域に自生する。年に数回、新芽を出す前に短期間の落葉がある。
【気 根】
地上茎から出た根を「気根」という。おもに呼吸や空気中からの水分収集・あるいは排出する役目がある。